2021.03.19
馬酔木が咲いた。もう場所がなくて、植木屋さんが、嫂の家窓下に植えた。嫂も姪も寛容だから、自分の庭のように土地を使わせてもらっている。利休梅も実は、植わっているのは嫂の地所である。あいだに仕切りのようなものはないので、同じ敷地のようである。



今月1日に(つまりほぼ3週間前)20番札所・鶴林寺を訪れた。実に見事な馬酔木の巨木が、花をつけていた。


それに比べうちの馬酔木は咲かないし、葉の色も悪い。枯れてしまったのかな、と思った。しかしようやく咲いてくれた。わが家の花木は5月に横浜から徳島へ移した。すぐ植木屋さんに地植えをたのんだ。しかし結局すべて終わったのは11月だった。新しく頼んだ木が、入手できないという理由だった。まあ愚痴はいうまい。多くの木が猛暑を鉢で過ごした。椿類も葉の色が抜けている。しかし何とか、枯れたものはなさそうである。

馬酔木が咲くと、いつも大伯皇女の歌を思う。

  万葉集0166
  磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに

    
目次へ